湾奥や汽水域の魚を美味しく食べる|塩水処理・塩水〆め

お魚料理

塩水処理とは、飽和食塩水に魚を漬け込み、浸透圧により魚から水分を抜くことにより、臭み、特に汽水域の魚の臭みを取り除く方法のことです。専門的に解説しているサイトがあまりないので、通常の料理で行う方法をご紹介しますので参考にしてください。

汽水域の魚はなぜ臭いのか?

汽水域の魚は、川の水を体内に取り込むことにより、泥臭いようなにおいが身に移ると言われています。汽水性の魚は、腎臓の機能調整により、水を体内に取り込み調整し、塩分濃度の薄い川に適応できるのです。シーバスはこの調整機能が特に優れていて、荒川や多摩川などは、中流域まで遡り、特に荒川は秋ヶ瀬の堰くらいまで遡上し、ブラックバスと混在している個所もあります。

汽水域の代表的な魚

釣りの対象魚としては、シーバス(スズキ)、ボラ、キビレ(キチヌ)、クロダイなどが汽水域の魚の代表です。

その他、マルタウグイ、アユ、サケ、ウナギなども海と川両方に適応できる魚です。

汽水魚の塩水処理|塩水〆め

❶飽和食塩水を作る

飽和食塩水とは、ボールに水を入れひたすら潮を入れていき、食塩が解けなくなるギリギリの濃度のことです。

大体1リットルの水にだいたい300gくらいで飽和状態になります。今回は、水500cc、潮150g、酒大さじ1くらいで作りました。適当でよいですが、干物の調味液と比べるとかなりしょっぱいです(干物は海水くらいの濃度)

気にせず、食塩を水に入れてください。仕上に日本酒をすこし入れてもよいです。

食塩

❷魚の切り身を漬け込む

大体数分から10分くらい付けておけば十分です。30分くらい付けると干物みたいに塩辛くなるので、数分で十分です。

❸表面をキッチンペーパーで軽くふき取ります。

❹切り身をキッチンペーパーや新聞紙などで包み、水分が吸収するようにします。

ピチットシートならなおよいでしょう。

❺更にラップで包んで、冷蔵庫で1時間くらい寝かします。

❻1時間後、包装から出し、水洗いし、表面の水分をふき取って完成です。

これで、汽水域の生臭さはかなり取れます。なお、ケミカル臭などの科学的なにおいは取れませんので、あくまで汽水域の川の臭いや血なまぐささなどを緩和する方法としてお使いください。

なお、塩水〆(飽和食塩水処理)だけでは、臭みは完全に抜けませんので、前提としては、釣り上げたら、神経締めを行い、エラブタなどを切り、血抜きを行ってください。特に血液を抜くのが有効です。

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